こんにちは、黒川あさひです。
このブログでも記事にしているのですが、私は昭和の歌謡曲が好きです。
特に、1970~80年代に流行した歌謡曲をよく聴きます。
先日、「マツコの知らない世界」で「昭和ポップス」が取り上げられていました。
昭和ポップスに魅せられた平成生まれのお二人が、マツコさんと対談をするという内容でした。
その出演者の一人・さにーさんという方が、実は「昭和ポップス」の名付け親なのです。
例えば、聖子ちゃんや明菜、男性だったらトシちゃんやマッチ。
彼らが発信する昭和の楽曲を、まとめてどう表現するのが正しいのかと悩んだそうです。
「昭和歌謡」だと演歌寄りになってしまう、「懐メロ」だと平成の楽曲も入ってきてしまう。
そう考えたときに、「昭和ポップス」という名称を使うことに決めたそうです。
詳しくは、さにーさんのサイトに書かれているので、読んでみてください。
実は、さにーさんのサイトは以前から拝見していていました。
よくまとめられているなーと感心していたのですが、まさかご本人がテレビに出演されるとは…!
ここでは、ギリギリ昭和生まれの私が、番組を観た感想を書いていきたいと思います。
目次
平成生まれの若者が「昭和ポップス」にハマる理由に思わず納得
出演者は、先ほど紹介したさにーさん(27歳)と、高橋昌太郎さん(28歳)。
お二人は昭和歌謡バーで知り合ったそうです。
冒頭では、
「なぜ、当時を知らない自分たちが昭和ポップスにハマるのか」
「昭和ポップスをどう思っているのか」
についてお話しされていました。
昭和ポップスについてお二人が思っていることは以下の2つ。
- 生放送が当たり前、衣装も華やかだった歌番組のステージが魅力的
- 世代を問わず誰もが知っている曲が多く、共有感に憧れる
特に2の「共有感」は、私もよく実感します。
高橋さん曰く、「共有感を感じることができたのは、「LOVEマシーン」くらいまでじゃないか?」。
確かにそれ以降は、親も子も知ってる歌える曲というのが減っている気がします。
ある程度のすみわけができていると、共有できる歌はあるんですけどね。
私は大学生のころ、いわゆるオタクサークルにいました。
カラオケに行くと誰かが「ハレ晴レユカイ」を歌う。もちろん、全員歌えます。
しかし、地元に帰省して中学校時代の友人(notオタク)とカラオケに行くと、「ハレ晴レユカイ」はみんなに知られていません。
ちなみに、中学校時代の友人は「RAD WIMPS」の曲を歌っていました(もちろん「前前前世」が流行る前なので、私はアーティスト自体知りませんでした)。
もちろん人それぞれ好みはあるので、みんな同じ曲を好きになれとは思いません。
でも、みんなが「ああ、あの曲だね」と共有できる感覚は、平成世代から見るとうらやましいなと思ってしまいます。
昭和ポップスは神イントロの曲がたくさん!時代で変化するイントロの重要性
次にお話しされていたのは、「イントロの重要性」です。
昔はテレビで歌を覚えていたため、最初のイントロの段階で心をつかまないといけなかったのです。
しかし、現在はスマホで音楽を聴くので、イントロを飛ばす人も増えているそう。
最近大ヒットした「Lemon」「まちがいさがし」「白日」は、イントロがなくいきなり歌から始まります。
これには目から鱗でした。
最近は、曲の中でイントロというものがさほど重視されていないようです。
もちろん、イントロがなくても曲としてすばらしいのですけどね。
(昭和の曲が好きな私でも、この3曲は好きです。特に「白日」は昨年の紅白で初めて聴いたのですが、あとで誰が歌っているのか調べたくらい衝撃でした)
ここから、お二人が「平成生まれが聴いてもカッコイイ!昭和イントロ・ベスト10」を選び、順番に紹介されていました。
順位は以下のとおりです。
平成生まれが聴いてもカッコイイ!昭和イントロ・ベスト10
1位:魅せられて(ジュディ・オング)
2位:異邦人(久保田早紀)
3位:抱きしめてTONIGHT(田原俊彦)
4位:Romanticが止まらない(C-C-B)
5位:少女A(中森明菜)
6位:チェリーブラッサム(松田聖子)
7位:ルビーの指輪(寺尾聰)
8位:夢芝居(梅沢富美男)
9位:そして僕は途方に暮れる(大沢誉志幸)
10位:君は1000%(1986オメガドライブ)
1位の「魅せられて」は満場一致だったそうです。
これには、私も納得!
というのも、最近YouTubeで「魅せられて」のピアノアレンジを聴いたらものすごくカッコよかったんですよ!
「オクターブだらけ」と書かれているように、イントロからオクターブの移動がひたすら繰り返されます。
ちなみにマツコさんが「この曲はイントロだけじゃなくて、すべてがすばらしい」と絶賛していましたが、確かに歌詞もなかなか他にはないですよね。
「好きな男の腕の中でも ちがう男の夢を見る」という歌詞は、一度聴いたら忘れられないですよね。
歌詞は阿木曜子さん、作曲・編曲は筒美京平さんという最強コンビだからこそ、この完成度…!
「魅せられて」は有名ではあるけど、あまり聴くことはありませんでした。
これを機にじっくり聴いてみようと思います。
私が選ぶイントロがカッコイイ!昭和ポップス・トップ5
お二人のランキングを見て、思わず自分だったらどの曲を選ぶかな?とワクワクしてしまって…。
そこで5曲だけですが、イントロが好きな昭和ポップスを紹介したいと思います。
5位:ひと夏の経験(山口百恵)
実は、1~4位まではあっさりと決まったのですが、最後の1曲がなかなか決まらず…。
最後まで候補だったのが、「待つわ(あみん)」と「もしもピアノが弾けたなら(西田敏行)」。
3曲の中から悩みに悩んでこの曲にしました。
百恵ちゃんの曲をいろいろ聴いた中で、一番印象に残っているイントロだったからです。
「あなたに女の子の一番大切なものをあげるわ」という歌詞もなかなか衝撃的ですけどね。
この「えっ何が始まるの?」と思わせるようなイントロが、曲の世界観と合っていますね。
たぶん明るくしようと思えばできたんだろうけど、あえて暗めにしたのは百恵ちゃんらしくてよかったと思います。
4位:17才(河合奈保子)
河合奈保子さんの4枚目のシングル。
ヒットした「スマイル・フォー・ミー」の一つ前の曲なので、知名度は低いかもしれません。
最大のヒット曲「エスカレーション」路線(筒美京平さん作曲)になる前の曲の中では、この「17才」が一番好きです。
軽快なんだけど少し暗調なイントロを聴くと、高校生の女の子がふらつきながらも一生懸命走っている様子が浮かぶんですよね。
出だしの歌詞が「大人でもない 子供でもない だから愛も ゆれるんです」とあるように、17才の少女の不安定な心を表現しているのかなと思います。
3位:サウスポー(ピンク・レディー)
ピンクレディーの曲の中では「サウスポー」が一番好きです。テンション上がる!
これも「魅せられて」と同様、イントロが「オクターブだらけ」なんですよね。
音階が下がって、下がって、最後に上がってAメロに突入していくのですが、この疾走感がサウスポーの世界観とマッチしています。
これは有名な話かもしれないのですが、「サウスポー」は当初ミディアムテンポの曲で歌詞も違うものだったそうです。
しかし急遽「もっと勢いがほしい」ということで、阿久悠先生が歌詞を書き直し、都倉俊一さんが新たな編曲をしてギリギリ完成させたのが今の「サウスポー」。
当時のピンク・レディーの勢いを表現しているかのようなイントロは、インパクト最強で大成功だったと思います。
2位:天城越え(石川さゆり)
演歌ですが、ランキングに入れさせてください(笑)
この曲の良さを実感したきっかけは、2018年の秋に放送していた「UTAGE!」という歌番組です。
番組内で、キスマイの千賀くんがピアノ伴奏を披露するという企画がありました。
その課題曲が「天城越え」だったのです。しかも、ご本人の歌唱とコラボ。
ピアノアレンジを担当した音楽プロデューサーの方が、
「この曲のイントロは、琴、三味線から始まりストリングス、エレキギターなどで表現されている。ピアノですべてを表現するのは難易度が高い」
と言うように、壮大なイントロが印象的です。
本番で千賀くんは、曲の雰囲気を壊すことなく見事な演奏を披露しました。。
そのピアノ演奏がしばらく頭から離れず、「天城越え」ってこんなにいい曲だったのかと再確認したのです。
1位:春よ、来い(松任谷由実)
「天城越え」と迷ったのですが、やはり1位はこの曲かな。
※1位にしてしまったけど、この曲、昭和じゃなかった…(1994年発売)
この曲のイントロは誰でも一度は聴いたことがあるのではないでしょうか?
イントロを聴くだけで、桜並木道のような春の光景が目に浮かんできます。
ピアノだけで表現されたシンプルなイントロが、美しい日本語の歌詞とよく合っています。
やっぱり歌詞も素晴らしいですよね、「眼差しが肩を抱く」って表現よく思いつきますよね…。
ちなみに、「春よ、来い」のイントロについて、こんなTwitterの投稿がありました。
次女が松任谷由実の春よ、来いのイントロ部分のことを
「歌のまえの、けしきみたいなところ」
と表現していて、なるほどあのピアノはまさしく景色みたいだよなあと。— なのふな (@nanofunya) 2018年11月8日
ちなみに、この娘さんは4歳だそうです。
4歳の子どもにも春の景色を感じさせるイントロは、なかなか他にはないのではと思います。
【マツコの知らない世界】「昭和ポップスの世界」感想のまとめ
まず、この令和の時代に、昭和ポップスをフューチャーする番組を見ることができて嬉しく思いました。
私は、昭和ポップスが流行した時代を生きていません。
そんな私が「いくら好きでも昭和の曲を語るなんて…」という気持ちがいつもどこかにありました。
しかしお二人が言うように、その時代を生きていないからこそ、憧れたり、新鮮なものとして映ったりするのではないかと気付きました。
堂々と昭和ポップスが好きと宣言していいんだと、背中を押された気分です。
高橋さん、さにーさん、昭和ポップスを語っていただき、ありがとうございました。
▼歌謡曲に関する他の記事はこちら